感想:勝ち続ける意志(梅原大吾)

プロゲーマーの梅原大吾。特に知っていたわけではないが、他からの紹介で読んでみた。
その時読んだときはそんなにパッとしなかった。
「プロゲーマー」という点だけに関して言えば時代が運良く追いついたというのもあるようには思う。

ただしばらくして「勝ち筋を捨てる」というところがしっくりきた。
似ているようなこととして、たまに有名な社長みたいない人が、「いつもと同じようにせず違うものを選ぶ」みたいなことを聞くと、そうは言ってもその人も同じものにこだわっていることもあるだろうし、ピンとこなかった。
ふと自分の異動についてはこういう 「勝ち筋を捨てる」 気持ちもあるなと思った。
間違いなく2年半前の異動は、勝ち筋を捨てたなと。このままいればそれなりに評価されるだろうなという感じはあったが敢えて捨てた。
今勝てればいい、ではなく、社会人として勝つためには他のことを得たいという気持ちで異動を希望した。

ゲームのように明確な「勝ち」の世界ではないが、力をつけるという点では同じだろう。
どういう部分にそういう気持ちを持てるか、というのはあるだろう。
もちろんビジネスともなると広いからこそ 「いつもと同じようにせず違うものを選ぶ」 というのが意味があるのかもしれない
ゲームは多彩な種類があり流行り廃りが早いから特にそういう面は強いだろうけど、スポーツでもそういうことはあるだろう。基本のゲームルールは変わらなくても、相手が変わる、相手の試行錯誤、戦法の流行り廃り、自分自身の体の変化など色々ある中で「一時期勝てる」ではなく「勝ち続ける」には、一つの勝ち筋に固執しないこと成し得ているように感じる。

今読んでるエラスティック・リーダーシップでも、成長するには「安全地帯を出る」と書かれている。もちろんその瞬間は進む速度は落ちる。それでも成長のためにはそうする必要がある。

もちろんある一定の年齢になったら「多少は勝ち筋がある」ことが求められるようになるだろう。その時これまでの勝ち筋を踏まえて今何が生きるのかというところもあるだろう。さらに歳がいったら能力を発揮して当たり前と思われるかもしれない。
そこでしっかりと能力を発揮するには、ビジネスとして広く持つのか、もしくは一つの領域でプロフェッショナルとなるのかはあるけども、どちらにせよ一つの勝ち筋に固執するのはだめだなと思った感じです。